朝の身支度(言葉がけ編)

今回は「朝の身支度(言葉がけ編)」です。

前回の「朝の身支度(考え方編)」では
お子さんの行動の背景について考えてみましたが
今回は
『早くして』という言葉をもとに
具体的な言葉がけについて
考えていきたいと思います。

抽象的な言葉を具体的にする

今回フォーカスする「早くして」という言葉は
日常的に何気なく使う言葉ですよね。
この言葉は、一見簡単そうに見えますが
実は抽象的な言葉の組み合わせで作られています。

つまり
抽象的な言葉が苦手だったり
イメージすることが
まだ難しい年齢のお子さんにとっては
◻︎「早く」ってどんなスピード?
◻︎「して」って何をすればいいの?
と『?』マークがつく言葉でもある
ということ。

そんな普段の言葉がけを
『?』マークがつきにくく伝わりやすく変える方法
それが
抽象的な言葉を具体的な言葉に変換する
です。

では実際にどう変換していけばいいかについて
1つずつ、みていきたいと思います。

「早く」ってどれくらい?

早い・遅いの感覚って
大人でも人それぞれだったりしませんか?
子どもにとってみたら
なおさらそうなんじゃないかな、と思うのです。

ここではお子さんが
イメージしやすく行動に移しやすくなるような言葉
に変換していくことがポイントになります。

たとえば
電車好きなお子さんだったら
こんな風に伝えてみるといいかもしれません。

言葉がけ 発達

他には、キャラクター好きなお子さんだったら
その中のキャラクターに例えてあげて
伝えてあげるといいでしょう。
お子さんの好きなものを使って伝えると
イメージしやすく伝わりやすくなります。

そして、お子さんが
「よーし!」っと早く準備を頑張ったら
すかさずその行動を認めてあげてください。
「かっこいいー!はやぶさみたい!」
といったように
お子さんの気持ちを乗せてあげると
次の行動もノリノリでやってくれるかも。

「して」の中身

次に、「して」という言葉。
ここには
「準備をして」という意味がこめられていますが
その「準備」という中にも
たくさんの内容が含まれています。

ここでのポイントは
言葉の中身を細分化する
ということ。

「準備」という言葉を細分化すると
以下のようになります。

準備 発達

また、上記に出てきている
「園服を着る」という項目もまた
◻︎ズボンを履く
◻︎シャツを着る
…etcと細分化できますね。

ですので
お子さんに言葉がけをする時は
「靴下、はけるかな?」
「シャツ着れた?」
といったように
細分化した内容を具体的に伝えていく
スムーズに準備が進んでいくと思います。

どこまで細分化して伝えるかは
それぞれのお子さんによりますので
どの辺りまでの細分化だと行動しやすいのか
言葉がけをしながら
色々と試してみてくださいね。

おわりに

今回お伝えした
「イメージしやすく具体的な言葉に変換する」
という方法は
お子さんと関わる様々な場面で
使えるコツでもあります。

ぼんやりとでもいいので
引き出しにしまっておいていただくと
使える機会が多くあるかもしれません。

次回は
言葉だけでなく
お子さんにとってもっとわかりやすく
「見える化」する方法について
書いていきたいと思います。