発達検査・知能検査の数字のとらえかた

こんにちは。
臨床発達心理士のChikaです。

前回の記事で、検査結果の数字だけでなく
そこまでに至る過程の部分に目を向ける大切さについてお伝えしましたが
今回は「数字」の意味や捉え方についてお伝えしていきます。

 検査の数字の意味 


「発達指数・知能指数は◯◯でした」
の◯◯に当てはまる数字は
それぞれの項目の点数をまとめて
検査ごとに定められた数式で出されたものとなります。

いわゆる総合点


言葉はゆっくりだけれども
理解など他の部分はよくできるお子さんが検査を受けたら
点数が、保護者の方が思っていたよりも低かった
ということがあります。

一概にこうです!とはいえませんが
検査や年齢によっては
「言語」が占める割合、
特に表出言語(おしゃべり)での課題が多かったり
点数の比重が重くなっている場合は
他の項目がよくできていたとしても
総合点を計算すると、
言語の点数の比重の関係で
低い点数が算出される、といった場合もあります。

前回、フィードバックを受ける際には
☑︎結果だけでなく過程も大切
☑︎各項目についても聞いてみて
とお伝えしたのは
ここの部分と関係しているのです。

各項目の配点について
お伝えすることはできませんが
実際の各項目の点数を細かく見ていくことで
なぜその総合点になったのかということも
みえてきます。

 数字は客観的な指標の1つ 


私は、数字で表される意味、
というのもあると思っています。

検査結果での数字は
客観的な指標の1つとなりますし
「客観的」という部分から
手続きなどにも採用されます。

そして、
検査の場での姿がお子さんの全てではありませんが
  ◻︎緊張や不安
  ◻︎はじめましての人に慣れるまでの時間
  ◻︎環境
…etc
様々な理由や背景があったうえで見せるお子さんの姿は
「いつもとは違う場面でのお子さんの1つの姿」
ではあります。

 検査の場だからこそ見えること 


検査を受けたときに、
「家ではできるのに、なんで検査ではできなかったの?」
という項目がでてくるかもしれませんし
そういう経験がある方もいらっしゃるかもしれません。

でもそのことから
◻︎実は大人が思っていた以上に緊張していたのかも
◻︎たくさんの課題の後で集中力がきれたのかも
◻︎物や環境が違うと、できていた課題とは別の課題となるのかも
…etc
検査をしたから・検査の場だったからこそ
みえてくることもあります。

たとえば、
緊張しないタイプだと思っていたけれど、
実は緊張するのだ、とわかれば
原因がよくわからなかったお子さんの気持ちの不安定さが
そういった緊張感が原因だったのかも、
といった風につながっていくこともあります。

「練習」はしなくていい 


「いい点数をとるために」
と練習しようとするご家庭もありますが
お子さんの発達を捉えるという意味では
練習はあまり意味がありません。

もしかしたら
練習の成果でいい点数はとれるかもしれませんが
お子さんの本当の「得意」や「困り感」
見えにくくなってしまいます。

先ほどお伝えしたように
客観的にお子さんの状態を把握するという意味では
練習なしだからこそみえてくることがたくさんあります。

また、同じような意味で
検査を一度受けたら同じ検査を受けるまでに
最低何ヶ月あける、といった期間があります。

それは、あまりに近い期間で受けてしまうと
お子さんの本来の力が見えなくなってしまうからです。

 おわりに 


3回にわたって、
発達検査・知能検査についてお伝えしてきましたが
いかがでしたか?

「検査」って
子どもももちろんですが
大人もなんだか緊張しますよね。

「うまくできるかな」
「このクイズで何をみてるの?」
「間違ったらどうしよう」
…etc
といった気持ちを
お子さんも感じている可能性は大いにあります。

大人も子どもも
緊張したり不安になったり
たくさんのエネルギーを使う検査。

だからこそ
検査を受けた後のお子さんに対しては
「どんなことしたの?何ができた?」
など
色々と質問したくなる気持ちは少し置いておいて
まずは「検査(クイズ・テスト)をうけた」
という事実そのものと、
頑張ったね、
ということを認めてあげてほしいな、と思います。

そして大人側は、
結果に関するモヤモヤを一人で抱え込まないことも大切です。
保育士さんや幼稚園・学校の先生、
療育機関の職員など
お子さんが関わっている場所にいる人たちと
もしお話ができるのであれば
その人たちと一緒に
考えていける環境を作っていけるといいのではないかなと思います。