発達のこと、入園面接前に伝えるべき?

前回まで、2回にわたって幼稚園の選び方について
お伝えしていきましたが
今回は、お子さんのことで気になることがある場合
入園面接前に伝えるかどうか、ということについて。

 入園面接前に伝えておくべき?


☑︎発達のゆっくりさや凸凹があって、療育機関や地域の支援センターに通っている
☑︎専門機関に通っているわけではないけれど、言葉の発達などが少しゆっくりペース
…etcといったことを
入園面接前にあらかじめ幼稚園側に
伝えたり相談をした方がよいか?という相談は
とても多いです。

◻︎伝えたら入園面接をする前に断られてしまうかも
◻︎「そういう子」とレッテルを貼られるのは嫌
と不安に思われる方も、きっといるはず。

 伝えることのメリット


「伝えて、悪い結果になってしまったらどうしよう」といった
不安な気持ちが先に出てきがちではありますが
伝えたことでのメリットももちろんあります。

まず、
◻︎園側が子どもたちの発達のペースをどう捉えているのか
◻︎発達障がいの受け入れは?
◻︎先生たちの人数は?
(担任以外のサポート体制があるかどうかetc)
◻︎集団から外れてしまうお子さんへの対応はどうしているのか
…etcといった
園側のスタンスを知ることができます。

そして
お子さんの苦手なところやペースを
あらかじめ知っておいてもらうことで
入園後も安心して先生たちに任せるられるでしょうし
フォローをしてもらいやすくなります

 伝えたくない場合は?


メリットがあるとわかっていても
「先入観をもって見てほしくない」
「面接までの成長を待ちたい」という思いがあり
入園面接まで特に園側にアプローチしない
という場合もあると思います。

それが悪いことではありません。
ただ、
入園面接時に聞かれた時
どう答えるか、というのはなんとなく考えておくと
安心かもしれません。

なぜなら
面接で
「お名前を言ってください」
「何歳ですか?」
などの質問をお子さんにするような場合、
たとえば、言葉がゆっくりなお子さんにとっては、
まだ難しいといったこともあるかと思います。

その時に、先生たちからお子さんの発達について
質問が投げかけられる可能性もあるからです。

その質問にどう答えるか。

それにはちょっとしたコツがいります。


《言葉がまだ単語が1、2語》
「言葉がゆっくりペースですが、少しずつ増えてきているところです」
「おしゃべりはまだ難しいですが、日常生活の理解はとてもよいです」
.
《緊張しやすく、人前だと全く喋らない》
「緊張しやすく人見知りがありますが、慣れてくるとお話できます」

といったように
お子さんの苦手なこと・まだできないことを
伝えつつも

できていることも伝えること。

できないことを「できる」と嘘をついてしまうのではなく
苦手・まだちょっと難しい、という部分については認めつつも
できることについても伝えておく。

そのためにどこか行っている場があるのであれば
「言葉を促すために○○へ行っています」
「集団生活に慣れるために、△(習い事など)しています」
など伝えておくのもいいかもしれません。

療育機関に行っていることを伝えたくない、
という方は
「療育」という言葉を使わないで
「少人数のお教室に行っています」でもいいかもしれません。

同じことを伝えているのだけれど
言葉の使い方や順番で、相手への印象は大きく変わります。
ちょっとした伝え方の工夫
考えておいてみてくださいね。

もし、どこか通われていたり
相談場所をお持ちであれば
その先生に相談してみるのもおすすめです。
お子さんの状況をどういう言葉で伝えるといいか
教えてもらえるのではないかと思います。

 園庭開放や体験日を活用する 


入園面接前に問い合わせをして相談をする、
というパターンもありますが
そこまでするのはちょっと…という場合は
園庭開放や体験日、
プレ幼稚園などの機会を活用するのがおすすめ。

その際に、見守りの先生や担当の先生と
少しお話できそうなタイミングがあれば
「うちの子、言葉がゆっくりめなのですが…」と
相談してみるといいでしょう。

こういう機会を活用するメリットは
普段の姿に近いお子さんの様子を見てもらいながら
話ができる、ということです。

先生たちにおそるおそる声をかけてみたら
「大丈夫ですよ〜。みんなそれぞれのペースですから。」
「一緒に成長を見守っていきましょうね。」
と言ってもらえて
安心できた、という話もよく聞きます。

ここでの注意点は
園の先生かどうかは見て、質問すること。

特にプレ幼稚園などであるのですが
最近は、業者に委託をして
「その幼稚園のプレなんだけど、園の先生じゃない人が担当している」
というところも増えています。

先生に相談して「大丈夫ですよ」
といってもらえて安心していたのに
実は外部の先生で
園の先生たちには何も伝わっていなかった、というケースも
実際に聞いたことがあるので
「園の先生かどうか」は要チェック。

 おわりに 


どの園も
お子さんの発達のペースを受け入れてくれる、
ということが理想ではありますが
前回までにお伝えしたように
園の方針や雰囲気で、
かなり違いがでてくるのが現実。
「みんなこうした方がいいです」
と言い切れないのが正直なところです。

ただ、私自身の思いとしては
何が正しいのか・正解なのかを探すというよりは
保護者の方とお子さんが
安心して入園に向けて進んでいくということが
大切、と感じています。

幼稚園選びや入園面接までの期間
悩むことがいろいろとでてくるかと思いますが
もし、一人で抱え込んで苦しいことがあれば
いつでも相談していただけたらと思います。

ご案内
C’sDrawerの個別相談やオンラインサポートでは
幼稚園選びなどに関するご相談にも応じています。
ご家庭の思いと幼稚園の方針と
お子さんの状況など
様々な要素を合わせて
◻︎何をどこまでどう伝えるのか
◻︎伝えない方がいいのか
ということを
じっくり一緒に考えていく場です。
.
相談をご希望の方はお問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。