「わからない」「できない」を知る

 

突然ですが、みなさんは
「これ苦手なんだよな…」
「何回やってもどうしてもできない」
というようなことってありますか?

Google mapで迷子!?

今日、私は確定申告に出かけたのですが
駅から徒歩6分
と案内されていた税務署にたどり着くまでに
20分迷子になりました。

何を隠そう、
私は極度の方向音痴です。
どれくらいのレベルか、というと
駅前徒歩1分の場所だったとしても
15分は迷子になります。

そして
行ったことのある場所でも
迷子になります。
しかも何度も。

この話をすると
「Google mapを使えばいいじゃん」
と必ず言われるのですが
使ってるんですよ、Google map。
今日だってもれなく使いました。
そして迷子になりました。

教えてもらったら、バッチリ…!?

去年の秋、
Google mapを使っても迷子になる
ということを
友人に相談したら
うまく使える方法を教えてくれました。
とても丁寧に。

「これでバッチリ!」
と意気揚々としていたのですが
1週間後に
いざ使うという場面で
全く使えずまた迷子。

そして年明け、
また別の人にその相談をして
使い方をもう一度教えてもらいました。
そして、
「実際に使って目的地までたどり着く」
という練習に付き合ってもらいました。

「よし、もうバッチリ!」

そして今日
またもや迷子。

自分で自分をフォローするならば
以前よりは
使えるようにはなってるし
迷子になることも減ってきました。

でもね
やっぱり苦手なんです。

「理解」ではなく、まずは「知る」

ここまでお読みになって
「なんでGoogle mapで迷子なの?」
「使えないってどういうこと?」
「意味がわからない…」
と思われた方、
たくさんいらっしゃると思います。

たまに私は
「ふざけてるの?笑」と
冗談ぽく言われることもあるのですが
本人はいたって真面目でこの結果。

「これは苦手」と自覚している私でも
ちょびっと落ち込みます。

経験したことがある人には
頷いてもらえると思いますが
「わからない」「できない」を
周囲に知られてなかったり
わかってもらえないって
結構苦しかったりするんですよね。

そして
こういう「苦しさ」や「つらさ」を感じるのは
子どもも同じ
です。

子ども達の中には
大人にとってみたら
「え?なんで?」という部分で
つまずいてしまう子がいます。
◻︎どうしても文字を枠の中に書けない
◻︎じーっと座っていられない
◻︎なかなか場所に慣れない
…etc
いろんなつまずきがあります。

中には
努力ではどうすることもできない
脳や発達の特性だったりする部分もあります。

誰にだって
多かれ少なかれ
苦手なことやできないことがありますよね。
「わかるー!」って思えるものもあれば
「え?なんで?」
と理解しがたいものもあるかもしれません。
特に、
自分自身が当たり前のように
難なくやっていることであればあるほど
「理解する」ことは難しい。

でも
「どうしてもわからない」
「できない」
ということが
もし周りの人や子ども達にあるならば
それを「知って」いてほしいのです。

「理解」「共感」まではいかなくてもいいから
「ああ、これが苦手と思う人もいるんだな」
と頭の片隅で知っておいてほしい
のです。

方法を 「知る」と「使いこなす」は別次元

そして「知る」に関連してもう1つ。

「こうすればいい」
という方法を知ったとしても
◻︎「知る」
◻︎「使う」
◻︎「自然に使いこなす」
この3つは全く違う、ということに
Google mapの例で気づきましたか?

Google mapという
ツールの使い方を「知った」としても
使えるかどうかは
また別の話。

同じように
子ども達に
何か新しいことや方法を教えたとしても
「知る」から「自然に使いこなす」になるのは
また別の話。
時間もかかりますし
トライ&エラーを繰り返していきます。

大人としてみれば
「この前、教えたじゃない!」
となってしまう気持ちもわかるのですが
「知った」
でも
「使えない」ということもある

ということを
知っておいてほしいなと思います。

おわりに

C’s Drawerでは
子どもや保護者の方に
方法や関わり方を提示するだけでなく
どうやったら使いこなせるようになるかまでを
一緒に取り組んでいけるように
アフターフォローを充実させたメニューを
現在準備中です。

また、このサイトでは
様々な発達特性についてや
その対応についても
書いていく予定ですが
「理解する」ではなくてもいいので
「知る」引き出しに
しまっておいてもらえたら嬉しいです。