子ども達に伝える前に、大人も。

以前、この記事
子ども達に多様な価値観や生き方を伝えることの大切さを書きましたが
そういうことを伝える大人自身が
意識しておいたらいいのかなと感じていることを
今回は書いていきたいと思います。

自分が見えている世界と他者に見えている世界


私たちは、自分が見えている景色や世界が
他の人にも同じように見えていると思いがち。

気が合ったり考え方が似ている関係性同士では
似た世界が見えている可能性はあると思いますが
それでも、それぞれが見えている世界は
微妙に違っているのではないでしょうか。

そんなお店あった!?


以前こんなことがありました。

知り合いと大通りを通り抜けて
ご飯を食べに出かけた時のこと。

この会話をしたときにしみじみ、
同じ道を歩いていても
こんなにも見えている景色・感じたことが違うんだな
と思いました。

ご飯屋さんに着くまでに、
私は「雰囲気のいい喫茶店があった大通り」
相手は「美味しそうなラーメン屋さんがあった大通り」
という景色・世界をみていた
、ということになります。

興味関心ごとが人それぞれ違うのだから
当たり前じゃん!
と思う方も多いかもしれませんが
こういうことが
日常的にずっとあるのだと思うのです。

情報の受け取り方も、価値観も。

自分と違う価値観が示された時


たとえば
教員の当たり前と会社員の当たり前。
会社員の当たり前とフリーランスの当たり前。
保育士の当たり前と保護者の当たり前。

毎日触れている情報、考えていること、
前提としていること…etcが
それぞれにあると思いますが
これらもかなりの違いがあるはず。

なぜなら、
それぞれが生きている世界が違うから。

でも、日常の中でそういう風に意識するのって
頭でわかっていても、なかなか難しい。

だから、何かの拍子で
自分が馴染んできた考え方や
価値観とは真逆のことが主張されたり
当たり前だと思っていた働き方とはまったく違う働き方を提唱されたとき
否定したり排除したくなってしまうのではないでしょうか。

無理に受け入れなくてもいい


自分自身が当たり前だと思っていたこととはまったく違うことがあったとき
「なんでそんなことを言うのか、受け入れられない」
と批判したりぶつけていく人がいますが
無理に受け入れる必要はないのではないかな、と
私は思います。

それぞれに大事にしたい価値観や考え方があるわけで
そこを捻じ曲げたり、押さえつけたりしなくてもいい。

ただ、もっとフラットに
「こういう考え方もあるんだな。」
「こんな価値観の人もいるんだ」
「これが当たり前としているんだな」

こんな種類があるんだな、くらいの感覚で
受けとめていったらいいのではないでしょうか。

おわりに


子どもたちに
「いろんな人がいる」
「多様性を認めましょう」
と伝えるのであれば
まずは、大人たちが
「自分とは違う世界を見ている可能性がある」ということ
「いろんな考え方を持っている人がいる」ということを
知り、受け止めるということを
意識できるといいのかもしれません。

「ん?ちょっと違うぞ…」という考え方や意見も
【自分とは違う引き出し】に
とりあえずいれておく。

その中身を使うかどうかは、自分次第だけれど
もしかしたら、ふとしたときに
役に立つこと・使うことがでてくるかもしれませんよ。